ライブ写真館 2008年12月

2008年最後のライブは、日本ギター界を代表する作編曲家兼演奏家の佐藤正美さんです。なんと今年は毎月ご出演いただきました!高弟のT橋さんとS口さんは佐藤師匠の伝承者としてクラスタのフリーコンサートなどで完成度の高い演奏を聴かせてくださっています。今回は久々にベースの田中さんが加わり重低音のどっしりとした音楽が楽しめました。若手の田中さんをライブを通して鍛えているような演奏や会話が暖かな笑いを誘っていました。そして飛び入りゲストとして世界的にも数少ない本格ショーロ歌手の片山叔美さんがボサノバを歌ってくれました。片山さんは先日ショーロのCDを出したばかりで、ブラジル人もびっくりの早口シンガーで業界では有名です。そして今回はライブ終了後は、1985年にNHKで放送された佐藤さんが音楽担当の白神山地を題材としたドキュメント番組「未踏の原生林」の上映会がありました。この番組以降、佐藤さんは自然をテーマにしたオリジナル曲を意識して増やしたという記念すべき貴重な映像を見ることが出来ました。今年は大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

偶数月第3月曜日の「いてこデー」と奇数月第1月曜日の「ひなデー」でいつも楽しい企画を開催していただいている、いてこさんと瀬尾さんの対バンライブです。前半はいてこ&いておデュオさん。いてこさんは3年前のクリスマスイブの山本のりこさんのボサノバライブに初めてクラスタに来られて、その場で弟子入り。あれから3年で今や半分プロとしても活動するほどの実力をつけました。この日は初めて習った曲や初めて着たコスプレ(セーラー服)など「初めて企画」のライブでした。来年4月には本当の本当にCD出すそうです!(?)後半は瀬尾さんとフラメンコ教室仲間の上野さんと後藤さんのトリオライブ。ギターと歌と手拍子そして踊りの本格的で内容充実のフラメンコショーです。後藤さんの踊りはとても素敵でした。次回はソロライブでたっぷり見せてくださいね。

クリスマスライブは是枝みきさんと佐藤美由紀さんによるスーパーエンターテイメントショウでした!これりんさんはタンゴ&プログレ歌手として活躍中、みゆきさんはスーパータンゴ集団エルフエジェのバンマスとして今や日本を代表するタンゴピアニストとして全国を飛び回られている人です。前半は子供向けミュージカルの「11ぴきのねこ」の一人ミュージカル。後半はアルゼンチンタンゴの熱唱。普段はおしとやかなこれりんさんですがステージに立つと完全に役になりきってすさまじいパフォーマンスを見せてくれます。もうゾクゾクきちゃいます。素晴らしいです。大ホールでも見てみたい人です。そして、ついにクラスタでもピアノ弦切り伝説が生まれました!みゆきさんに弦を切られることがタンゴの名店の条件とも言われていますので(?)名誉なことです。だけど早く直さなくちゃ〜!

クラスタのクリスマスイブ恒例の、山本のりこさんボサノバライブ。2002年の開店以来7回連続です!オープニングは「ホワイトクリスマス」。どんな曲を歌っても全てボサノバになってしまうのりこさんマジック。まったりと流れる心地よい演奏は肩の凝りが取れると評判です。のりこさんいわく「ライバルは温泉です」とのこと。いやー確かに。それにしてもいつ聴いても素晴らしい演奏です。シンプルなスタイルにしてこの完成度の高さ。間の取り方も絶妙。すごいです。ヤコピギターの低音は本当に木の音って感じがします。今回はオリジナル作品の制作過程など興味深いお話もたくさん聞けて、なるほどそうだったのかとうなづいてました。風邪はポカリスエットを大量に飲むと治るというお話もありました。風邪引き中の人はぜひお試し下さい。のりこさんはこの日今年最後のライブだったそうです。今年一年大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

なんとお2人とも平成生まれの現役高校生デュオ!お2人とも4歳から楽器を始め基礎からしっかり学ばれていらっしゃいます。クラシックとピアソラを中心としたプログラムで、一部独奏を交えながらの素晴らしい演奏でした。とても高校生とは思えない実力です。超高校級、いやすでにプロレベルの演奏です。演奏だけではなく編曲もされてます。幼少の頃から始めた、クラシックのエリートというのを見た気がします。K村さんによると福井君のギターはポルシェが買えるくらい高いらしいのですが、それを惜しげもなくガンガン叩いちゃうのもすごいです。(バイオリンはもっと高い?)いや、ほんとにいい演奏でした。学校の勉強も大変だと思いますが、ぜひまた聴かせてください!この日はカウンターに「本物」の女子高生3人が座られました。「本物」なので会話の内容にも気をつけました。(なにをだ) マミちゃん写真集受けてました。ふと気がつけば私の娘とほとんど同い年・・・。ヒー。

気がつけばなんと今月はこの日までソロギター8人連続です!
日本を代表するアルゼンチンタンゴソロギターの編曲家&演奏家の飯泉昌宏さんです。4年4ヶ月ぶりのご出演です!最近ではクラシックギタリストによっても演奏される機会が多いタンゴ曲ですが、飯泉さんはクラシックギタリストではありません。ジャズをされていた学生時代にピアソラの音楽と出会い、そこからこの道に入られたそうです。今でも飯泉さんといえばピアソラの編曲というイメージが強いのですが、それ以外にも有名なタンゴの曲やオリジナル作品などを詳しい解説とともにたっぷりとお聞かせいただきました。もともとパワーのある演奏家ですが、4年以上ぶりに久々にお聞きした今回は、パワーに加え繊細な表現力がさらに増したように感じました。日本第一人者の地位を確固たるものにしています。実は奥様はピアノの調律師さんでいつもクラスタのピアノがお世話になっております。奥様のボーカルも素敵なんですよー。

地元国立が誇るスーパージャズギタリスト、関口祐二さんです。ソロギターを初めとして、ウクレレやブルースハープの教則本や楽譜を相当な数出されています。知らずに買って実は関口さんの本だったという人も多いのでは?いつもはクラシックギターでの演奏ですが、今回はなんと鉄弦も持って来られて二刀流です。ナイロン弦は指弾き。鉄弦はピック弾き。関口さんのフラットピック演奏は初めて見たかも!この鉄弦ヤマハです!ヤマハ最高!!しかもトップ合板の安いモデルです。しかし上手い人は何をどう弾いても上手いのです。毎回たっぷり2時間の演奏で全ての力を出し切って見せてくださいます。これほど超絶な人は他にいないのに、口癖が「もっとギター上手くなりたいです」。このレベルでさらにこの向上心!しかも関口さんのギターはかなりテンションが高くて、私は3分で指が疲れて来ました。すごい人です。関口さんのライブに来られると、元が取れておつりが来ちゃうようなすごい特典がありますよー。

難読ギタリストの上田浩司さんと、石川修一さんのソロギター対バンライブです。お2人は二十年来のお知り合いだそうです。上田さんは、ジャズとクラシックの両方を基礎からしっかりと学び、そのどちらもカッチリと引き締まった演奏が特長です。腱鞘炎に悩まされながらも、それが新しい奏法を研究開発する機会になるとおっしゃっていました。非常に前向きです。石川さんは普段はオリジナルの青春ラブソングを歌われることが多い人で、ソロギターインストについては独学だそうです。有名な曲のオリジナルアレンジが中心で、ラフなスタイルのソロギターです。上田さんのカッチリスタイルとは対照的なスタイルです。石川さんはアキバ系のオリジナルソングを美少女のお弟子さんに歌わせていらっしゃるようなので、それはぜひうちでもお願いします!あのデモCDバッチリです。

激渋ジャズギタリスト、須古典明さんです。数少ないフラットピックでの鉄弦ソロギターを弾くプレイヤーです。毎回、黒インクの消耗が激しいスポット1個の須古照明でさらに激渋の演出でお届けしております。須古さんの鉄弦ソロギターは、シャープでありなおかつマイルドなんです。何か矛盾した表現なんですが、そうとしか表現出来ないんです。鋭い音の立ち上がり、キレの良さに加えてチョーキングも多用した滑らかな音の流れが実に甘い味わいです。変態コードの使い方も絶妙です。暗い店内で心を楽にして聴いていると、本当に心が安らぎます。まさにリラクゼーション・ソロギターです。本当に稀有な存在のギタリストです。ぜひ一度お聴きになられてください。

クラシックギターで初出演の柏原(かしわばら)さんです。ソロライブは人生初だそうですが、秘密営業日や萌え系イベントなどではいつもお世話になっております。クラスタのコスプレ衣装も多数ご寄贈くださっております。ありがとうございます。ミクシではイタリカさんと名乗られてます。柏原さんはギター専門学校での練習のしすぎで腱鞘炎を患われ、以降腱鞘炎との闘いだそうです。ご本人いわく、「初級〜中級向けのプログラム」とのことでしたが、有名な曲や人気の曲がほとんどで、曲解説も充実していました。サンバーストについてはアンドリューヨーク直伝だそうです。人生におけるさまざまなエピソードをまじえ、心のこもった演奏に感じました。ちなみに私は練習量が絶対的に足らないので腱鞘炎になったことはありません。これって、いいこと・・・なんでしょうね。

小樽在住の、日本を代表するラグタイムギタリスト兼日本一のシンガーソングライター浜田隆史さんと、浜田さんが関東在住の頃からのギター仲間という冨田健二さんの対バンライブです。前半は冨田さん。鉄弦アコースティックギターによるソロ演奏です。クラシックやピアソラアレンジものも弾かれましたが、中心となったのはなんとバーデンパウエル。宇宙飛行士、ユリディス、イパネマの娘、恋に違いない、などクラスタでも人気の曲をなんと鉄弦で演奏されました。難しいフレーズの箇所で急にテンポを落としたり、小節の区切りで一瞬間を空けたりするなど、可変テンポ奏法とも呼べる斬新な奏法で、目からうろこが落ちました!後半は浜田隆史さん。普段は小樽運河でのストリート演奏を生業とされているプロミュージシャンで、投げ銭収入も確定申告されているという尊敬すべき人です。寒い季節は本州ツアーに出られています。今回はバンジョー型ギター(逆ともいう)が大活躍。もこもこした独特の音色が面白いです。今回は初期アルバムCD化記念ツアーということで、普段の変態チューニングではない初期の曲が中心で、昔の思い出話も交えながらの楽しくてパワーに溢れたライブでした。今回も謎の覆面シンガーさんが登場。不景気ソング2曲を歌ってくれました。ギャラ50万円は例によって浜田さんのご負担です。ありがとうございます。ツアーはまだまだ続きます。全国の皆様、ぜひ応援お願いします!

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