ライブ写真館 2007年9月

あっという間に9月も終わり。もうすぐ年末ですよ。早いなー。気温も急に下がって一気に秋らしくなりました。さて9月最後のライブは、先週19歳になったばかりの美少女シンガーソングライター加藤愛(めぐみ)ちゃんです。今回で3回目の出演となります。今までの愛ちゃんのライブではジャガジャガのシャウト系で人生論を語るような内容の歌詞が多く、ラブソングは歌わない印象を持っていたのですが、今回のライブで彼女への見方が変わりました。ラブソングないと思ってたら実はしっとり系のいい曲をたくさん持っているではないですか。ちょっと背伸びした感じもありますが、この路線は私は気に入りました!指弾きのギターも上手いじゃないですかー。芸風が変わったのかと思ったら、聞けばオリジナル曲が100曲もあるとのこと。実は相当引き出しが多いようです。この日前半はPA無し完全生音でのライブ。途中後半から中神雪花菜(キラズ)ご一行様がご来店との情報が入り、休憩中に店のメイド服に着替えてお出迎え。すみません。こんな展開になるとは思ってなかったので前半の写真撮り忘れました。愛ちゃんは雪花菜のユミさんからのご紹介なのです。後半はPA使って23時過ぎまで2時間超のたっぷりライブ。思わず盛り上がっちゃいましたね!

いやー盛り上がりましたねー。関澤さんが出演されるライブはいつも満員で大人気です。人望が厚いんでしょう。関澤さんは第30回GLC学生ギターコンクール大学生の部で1位を獲得した実力者。昭和音大で高田元太郎さんに師事。初出演のフルート餌取さんは同じ昭和音大の先輩です。音大にギター科というものはなかった時代が長らく続いていましたが、最近少しづつ出来つつあります。音大で学ぶと言うことは他の楽器との交流も生まれやすくなるなるわけで、これはいい傾向だと思います。ライブでは餌取さんは素敵なつむぎの着物で登場。明るい曲も悲しげな曲もニコニコキャピキャピの曲紹介。前半のピアソラの「タンゴの歴史」全曲演奏はかなり聞き応えがありました。しっかりしたクラシックの演奏を中心に、後半はショーロの曲もあり楽しく聴けました。お客様の中に若手有名クラシックギタリストがすごい人数いらっしゃったので、ライブ後はBGMのCDをかける間も無く初見セッションタイム。それにしてもいい音楽ネットワークが出来ています。日本の将来は明るい!

おそらく日本で一番多くソロギターのオリジナル作品を発表されている著名なギタリスト、佐藤正美さんによる公開レッスンです。今回の受講者と曲目は、・関口隆正さん「伝説の島」「フローズンフォレスト」(どちらも佐藤先生オリジナル)・ビリンバカ前田さん「ホジーニャに捧ぐ」「サルビア(燃える想い)」(どちらも前田さんオリジナル)・小谷野修一さん「ブラジルの水彩画(Vo)」「恋にちがいない」・高橋正樹さん「ジェット機のサンバ」「悲しみのサンバ」、でした。皆さん上手いので指導箇所はかなり細かいダメ出しや奏法や表現の指導がほとんどでした。「ゆっくり弾いてノれない曲は速く弾いてもダメ」「強弱をハッキリと」などポイントを押さえて分かりやすい言葉で即効性のあるアドバイスも多く、本当に勉強になります。後半のライブではオリジナルを中心にさすがの演奏がたっぷり。佐藤先生のギターの音色は本当に奇麗です。今までたくさんライブをやっていただいているのに、初めてのオリジナル曲がまだまだあるのに驚きです。個人的にはバーデン風のコードの中にメロディーを入れたパーカッシブな曲に感激しました。しかもこの日はライブでは15年ぶりというボサノバ弾き語りも4曲。これはものすごく貴重ですよーライブ後の飲み会では自然と勉強会になり、ここでもためになるお話がたっぷり。!いやー今日来なかった人は絶対もったいなかったですよー。

超絶ジャズギタリスト関口祐二さんです。毎回全後半合わせてたっぷり2時間の力奏。「どうやったら疲れない演奏が出来るんでしょう?」とおっしゃいますが、普通の人だったらあの超絶的演奏法だと1曲でフラフラですよー。スタンダードジャズ中心に、オリジナルや賛美歌アレンジなどをこれでもかという感じで次々と弾いていきます。毎回自らデジタルレコーダーでライブ録音をされていて、後で聴いて反省材料にするそうです。もしかしするとライブCDで発表されるかも知れません。関口さんのギターは、最近とみに評価の高い「アントニオマリン」。同じギターを使ってもクラシックと全く違う感じになるのが奥深いです。

クラシックギター界の若き伝道師富川勝智さんと、数多くの実績と教則本、CDを出されている著名なフルーティスト、初出演の山下兼司さんによる本格クラシックデュオです。お2人はコンビを組んで長いのでとても息の合った素晴らしい演奏を聴かせて下さいました。やっぱりプロは違うなと思ったのは、どんな細かいフレーズも一音一音確実に間違いなくしっかり鳴らしていること。プロにとっては当たり前なのかもしれませんが、こういうところはさすがにプロです。その上での素晴らしい表現力。よく「テクニックはある人は表現力がない」などと意味不明のことをいう人がいますが、テクニックと表現力は表裏一体。テクニックがないと表現できないし、表現力を高めるために繰り返し練習してテクニックが身に付くのです。日頃の練習量の多いプロの演奏を生で聴くと、継続的な練習でテクニックを磨いていく大切さを痛感します。

3連休の中日のライブ。立ち見満員御礼ありがとうございます!初出演の門馬瑠依(モンマ・ルイ)さんと三宅慎二郎さんのアコースティック・ジャズデュオです。門馬さんは札幌で活動された後、昨年東京に活動拠点を移し現在は都心のジャズライブハウスで大活躍中の美少女ジャズシンガー。三宅さんはクラスタ・フリーコンサートの常連さんで、ジャズやロックのソロギターの見事な演奏で人気が高い人です。選曲は全体的にバラード系が多く、ギターとのデュオは初めてだということでしたが、門間さんは落ち着きのあるしっかりとした歌い方をされていました。三宅さんはチャキのギターとウクレレで、どちらもマイクどりでクラスタのスプリングリバーブを多目にかけての伴奏。どちらもテクニック抜群の素晴らしい演奏でしたが、小さなウクレレが音がよく立って思った以上にボーカルの伴奏に合うなと感じました。満員の客席からは手拍子やイェーの合いの手が次々と入りとても盛り上がったライブとなりました。次回は12/23(日)に決定。このデュオでは今回が初めてだったそうなので、次回はさらに良いライブになると思います。きっとクリスマスソングもいっぱい演奏してくれることでしょう。楽しみです。

約3時間の充実の長時間ライブでした!「山下+千代田」「佐川+加藤」「佐川+加藤+山下」「千代田ソロ」「4人全員」の順でいろいろな組み合わせでの演奏がありました。それぞれ特徴があって楽しかったです。ギターデュオでは山下さんと千代田さんの近況ネタや時事ネタなどのトークも充実。ピアノ&フルートでは佐川さんのオリジナル作品や童謡アレンジメドレーの演奏がありました。佐川さんの歌もありました。全体的にはジャズやポップス中心のオリジナルアレンジで、各々が自分の得意な楽器を使って自分達の好きな曲を楽しみながら演奏しているという感じのライブで、インストバンドとしては一つの理想形だと思います。個人的には佐川さんのオリジナルインスト曲はどれも秀作だと感じました。まだまだたくさんあるのでしょうから、次回のライブでまとめてじっくり聴きたいです。

ピースアンドカインドネスのp&kさんです。毎月お世話になっております。お2人とも音大を卒業したばかりのピチピチ若手ですが、積極的な演奏活動を続けられています。クラスタのライブでは、毎回テーマを決めてそのジャンルを集中的に攻めて(?)来ます。今回の前半は「有名なクラシック特集」。アイネクライネナハトムジーク(Vn&Pf)や、バッハのシャコンヌ(Pfソロ)など、聞き応えのある演奏でした。後半はジブリやディズニーや洋楽などのポップスが中心。この至近距離で迫力たっぷりのクラシックの生演奏がお酒飲みながら聴けるなんて本当に素晴らしい。こういった文化を日本に新しく作り上げて行きたいと思っています。皆様ぜひお力をお貸し下さい。

この世のあらゆる曲をソロギターアレンジしてしまう石川さん。今回のライブは、前半に日本のフォーク(松山千春、かぐや姫、中島みゆき等)を、後半はスタンダードジャズの演奏でした。新ネタ8曲。現在はアキバ系ポップスシンガーとしても大活躍中。日本有数の「年齢と見た目のギャップ」がありすぎるイケメンです。年齢当てた人には賞品を差し上げます。

いつも大人気のライブ!今回も満員御礼でしたー。ありがとうございます。クラスタの土曜日お昼のウクレレ教室でもお世話になっているキヤマンさんとMegさんがコアメンバーのウクレレ&ボーカルユニット「レレデボッサ」さんです。そしてギターの志賀さんは実質固定メンバー。ベースの折原さんもここ一年ずっとご一緒です。そして毎回あと1人の女性ゲストメンバーが加わるのが恒例となっています。だからいつもバンマスのキヤマンさん以外は全員女性ミュージシャンというハーレム状態なユニットです。今回のゲストはテナーサックスのゆQさん。音量コントロールも抜群で、しびれるような音色でした。やっぱりテナーはいいなあ。いつもMegさんの凝った衣装も注目の的ですが、今回はチャイナドレスで登場。しきりに「きつくてパンパンでファスナーが吹っ飛びそう」と言って笑いを取っていました。大きく息をするとヤバイので、背中に空気を吸い込むという超絶テクニックが必要だそうです。それにしてもMegさんの歌声はパワフルでまるでディレイのようなビブラートが伸びて素晴らしいシンガーだと思います。だけど病院で肺活量計ったら平均以下なんだそうです。これだけの声が出せるのに不思議です。いつも楽しいライブをありがとうございます!

サンバやボサノバの元祖、ブラジルの伝統音楽ショーロを演奏するコロボックリさんのライブです。ショーロのスタンダード中のスタンダードと言われている曲をほとんど網羅しています。鍵盤ハーモニカと7弦ギターの組み合わせでストレートで分かりやすい演奏をされるので、ショーロファンの裾野を広げることに多大なる貢献をされています。お2人の話によると、ブラジル音楽との出会いはお2人ともクラスタだったそうです。それが今では日本ショーロ界で重要なポジションを持つまでの存在になりました。美貌と実力を兼ね備えた桜さんはキレ、正確さ、リズム感が高い次元で安定していて、ショーロ界トップの鍵盤ハーモニカ奏者といってもいいでしょう。山崎さんはクラスタの「ブラジルセッションデー」の司会進行役で毎月お世話になっております。2人の息もよく合っていてダイナミックレンジの変化も見事にシンクロ。この日は初めてのお客様も大勢来て下さって絶賛の嵐でした。今後も大期待です。

ポップスシンガー渡辺薫さんです。今回は前回までの大盛りバージョンとは変わって、ピアノ・ウッドベース・パーカッションのジャズトリオ風(?)ユニットでの登場です。洋楽のポップスナンバー、ボサノバ、MPB、そしてオリジナル作品などを演奏。今年7月には大渕さんプロデュースで1stアルバム「泳いできてね」がリリースされました。大渕師匠は小畑師匠、長谷川師匠と並ぶオヤジギャグ真打ちととして並び称されております。渡辺さんの歌声は、しっかりとした芯がある中に微妙にほわ〜んとした不思議な雰囲気があって、大人なのか少女なのか分からないような、変な言い方をすればオジサン的には何かこうそそられるものを感じさせてくれます。かわいくてスタイルも抜群でメジャー路線で売れる要素をたくさん持っていますのでかなり期待しています!それにしてもバックのインスト隊はいつも凄腕の人たちばかりですねー。店で「お久しぶりでーす」と言いながらわずかなリハで一発本番ドンピシャですからねー。出るところは出て引くところは引く、という阿吽のメリハリはさすがプロだと思いました。来月も同じメンバーでの登場です。よろしくお願いします。

京都在住のギタリスト、中西清一さんです。年に1回東京ライブをクラスタでやって下さり、今回が4回目です。中西さんは大阪で行なわれているコンクール「ギター音楽大賞」の審査員を務められていますが、中西さん自身はアマチュアギタリストで4年前に23年ぶりにギターを再開され地元京都を中心にギターのイベント主催などの活動をされています。曲目は、バッハのリュート組曲、シャコンヌ、バリオスの大聖堂、ヴィラロボスの前奏曲全5曲などの大曲ばかりの超重量級プログラムでした。テクニック的には特別上手くはないのですが、目を瞑って聴くと不思議と落ち着くような演奏です。まずはこのチャレンジャー精神に拍手です。お客様はミクシつながりのギタリストが多く、ライブ終了後は演奏会となりました。ありがとうございました。中西さん来年もお待ちしております。

昨日の東京直撃台風も過ぎ去り爽やかな天気となりました。地元国立在住の濱さんと久保嶋さんのデュオライブです。昨日は濱さんは横浜でライブだったそうで命からがら(?)自宅までたどり着いたそうです。スタンダードジャズを中心に落ち着いた大人のジャズといった感じです。声が十分出ている時の濱さんの歌はいいですね。今回は特にバラード系が良かったと思います。国立音大卒の久保嶋さんは普段はインストのフリージャズをされているそうですが、クラスタのライブではとても堅実できれいに落ち着いたピアノ演奏をされます。フリージャズの演奏も一度聴いてみたいです。後半は飛び入りゲストで濱さんの先輩の岩下さんと後輩の日高さんにも歌っていただきました。お2人とも声量がありとてもお上手です。岩下さんは10/31(水)にギター伴奏で出演決定です。

一期一会の珠玉のジャズギターデュオ、2ヶ月に一度の須古さんと小泉さんの「スコイズミ」です。前回からPAなしの完全生音ライブです。皆さん演奏中は静かに聴いていただけるので、クラスタくらいの広さならば音量的にも全く問題なし!楽器本来の生の響きが、スピーカーからではなく楽器そのものから聴こえて来る。これはある意味理想的な音楽空間でもあります。そしてスコイズミライブは時間が経つのが不思議と早く感じます。気が付くと「え?いつの間にこんな時間になっちゃったの」って感じ。演奏曲が知っている曲だろうが知らない曲だろうがほとんど関係なく、リード&バッキングの枠など最初から無いようなもので、お互いを信頼して阿吽の呼吸で自由に楽しくたまに遊びを入れながらの演奏は次の展開が読めなくって、聴いていて全然飽きないのです。これぞベテラン同士の余裕が作り出す「魅惑のジャズギターデュオ」!お勧めします。

いつも楽しみしている真莉さんと加々美さんのサンバ&オリジナルライブ。歌姫真莉さんは明るく通る声で、歌詞を暗譜している曲は何百曲あるか分からないほどレパートリーが豊富です。真莉さんが次々に曲を決めて加々美さんに伴奏リクエストする形でライブは進んでいきます。 真莉さんは静かな曲から激しい曲まで何でも歌いこなします。すごいです。加々美さんのサンバもすごいです。あの体が揺れるようなサンバ独特のリズムがたまらなく好きです。これは楽譜には表せないもので、耳で、いや体で覚えるしかないのですが、これがなかなか出来ません。加々美さんはいつも休憩中やライブ終了後に、ボサノバとサンバの違いとか、2拍子と4拍子の違いなどを、パンデイロやギターで実演して解説してくださいます。それを聞くと耳では違いが分かるのですが、自分でやってみようとすると出来ない。かなり微妙なものなので、頭では分かっているのにそれが表現できないのです。これは打ち込み全盛のこの時代においても、機械では絶対に再現不可能な微妙なナマリ。あんな風にパンデイロがたたけたらいいなあ。私は加々美淳さんを熱烈に尊敬しております!この日は久々に鹿島からオリオン星人さんが来て下さって絶妙「イェーイ!」で超盛り上がりました。このライブは見るべし見るべし!

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