ライブ写真館 2007年1月

世界的ジャズギタリスト宮之上貴昭さんの高弟で地元国立が誇るスーパー超絶ギタリスト関口祐二さんです。モリダイラ・フィンガーピッキングコンテストの優勝経験もあり。精力的なライブ活動の他、ジャズギターをはじめ、ウクレレやブルースハープなどの教則本も多数執筆されている全国的に知名度の高いギタリストです。スタンダードジャズを中心に充実してきたオリジナル曲もたくさん、超絶テクニックでの演奏でお聞かせくださいました。また今回初の試みとしてライブ後にはお客様とのセッションタイムを行ないました。初セッション第一号は、クラスタではレレデボッサのギタリストとしてもおなじみの志賀由美子さん。なんといきなりプロ同士のセッションです。はからずもモリダイラとギブソンのコンテスト優勝者によるスーパーセッション。そしてクラスタ・フリーコンサート新人の藤岡さん。ハイレベルなジャズギターセッションが繰り広げられました。関口さんはソロの時と弾き方が違います。宮之上さんのような親指奏法での演奏でした。関口さんの新たな魅力が引き出されるこの企画は今後も続けて行きたいと思います。

涙、涙です。世界でも希少なルネッサンスリュート奏者、アメリカ人のエドダーブロウさん。1年3ヶ月ぶりのクラスタ。数ヶ月前から苦手な英語でメールをやりとりして、この日も5台の楽器を用意して来てくれたエドさんのライブ。なのにお客様の数が・・・私の営業力不足といえばそれまでですが、こういうライブに見に来てくれる人が少ないとクラスタに存在価値ってあるのだろうかって落ち込んじゃいます。彼のライブはたぶんもうないでしょう。リュートに最適の広さの空間。そして素晴らしい演奏だっただけに残念でなりません。

先日帰省先のブラジルから日本に戻ってきたばかりの加々美さん(実は日本生まれの日本人)と、サンバ&オリジナルシンガーソングライターの真莉さんです。今回真莉さんはいつものマーチンからゴダンのナイロン弦ギターでした。伸びやかで透き通った声はクラスタジャズ部長オリオン星人さんからも大絶賛のお墨付きをいただきました。加々美さんはブラジルから帰って来られてから連日休みなしで時差ぼけがひどいそうですが、いつものように大迫力全力投球ライブ。それにしても加々美さんのギターの迫力と軽快感はいつ聴いてもすごい。あんな風に弾ける人が日本に加々美さん以外にいるのでしょうか?そんなすごい加々美さんですら、ブラジルでは地元ミュージシャンの実力には圧倒されたとのことで「サンバは難しいですよ」とおっしゃっていました。私は加々美さんの影響でサンバが大好きになった一人です。もっともっといろんな人の演奏を聴いてみたいと思います。

体育会系ジャズシンガー濱のぞみさんと、国立音大卒業のジャズピアニスト久保嶋直樹さんです。お2人とも地元国立在住で、中央線沿線を中心に活躍されています。いつも大人のジャズライブを聞かせていただいてます。ベテランの人に私なんぞがこんなことを言っては失礼になるのかも知れませんが、この日の濱さんはとても良かったです。アップテンポの曲も落ち着いたバラードも情感たっぷりに歌い上げて聴いていてとても気持ちがいいです。歌詞内容も分かりやすく説明してくれて、歌詞の意味を理解して歌っているというのもあるのでしょうか。久保嶋さんのピアノはいつも脇を閉めて、足でリズムを刻みながら軽快かつ知的な演奏で、歌の伴奏はもちろんソロピアノもとても聞き応えがあります。このお2人のデュオは数を重ねてとてもいい感じになってきています。濱さんのファンによる「mixi濱のぞみコミュニティ」も近々開設される模様。濱さんのスポコン伝説などの楽しい話題も読めるみたいですから皆さんよろしくお願いします。

モリダイラ・フィンガーピッキングコンテスト2006の三冠王、弱冠二十歳の天才ギタリスト田辺博信君です。今年からステージネームを「たなべかっぱ」に変えたそうです。今後は河童風の緑の帽子がトレードマークです。前半ステージは田辺君のソロギターライブ。オリジナル作品やルパンIII世やゲゲゲの鬼太郎などの斬新なアレンジ作品を素晴らしいテクニックで聴かせてくれました。練習十分という感じでほんとにキッチリとしてます。曲の最後の和音にこだわりがあるみたいで、毎回面白いコードで終わるのが楽しいです。後半はアメリカテキサス州帰国子女のボーカリストChihiroさんとのデュオ「ブルートークアンドラブ」のライブ。今年の夏からニューヨークに長期滞在し修行を積んでくるそうです。アメリカでブレイクして戻って来いよー!田辺君はクラシックギターに持ち替えての歌伴です。Chihiroさんはなんと19歳!最近若い人が来るとついお父さんの歳を聞いてしまう悪い癖があるのですが今回はセーフでした。(何がだ?) さすがアメリカ帰国子女だけあって英語の発音はバッチリ!(だと思います。私英語苦手なのでよく分からない) ジャズや、ポップスなどのスタンダードナンバーを豊かな声量でたくさん歌ってくれました。20歳と19歳、超フレッシュデュオです。田辺君はなんと翌日のクラスタ・フリーコンサートにもエントリーしてくれました。すごいところをみんなに見せてやってください!

お2人のデュオは1年ぶり!スーパーフルーティストの深津さんとスーパーギタリストの小畑さんです。すごいよー。上手いよ〜!ブラジルの曲やそれぞれのオリジナル作品をどの曲もスカッと爽やか、軽快でウキウキしちゃう演奏ばかり。アドリブの掛け合いやユニゾンが気持ちいいっ!それにしても深津さんはなんて上手いんでしょうか。私フルートという楽器については全くの素人なんですが、単音しか出ない音程の固定した楽器でどこをどうすればこんなに違ってくるのでしょう。上手すぎです。絶賛です。完璧です。しかも今回は歌も歌ってくれました!小畑さんのギターは名物一人二役!サンプリングマシーンにコードバッキングを循環させておいてのアドリブソロ。これをコンマ1秒の狂いも無く演奏中にこなしてしまうのですからまさに職人芸です。ダジャレ連発で笑い沸騰。最後の方は客席からのダブルパンデイロ&ガンザ&ダンスで大盛り上がり。上手いよー。毎月聴きたいよ〜!

初出演「イエローユースコンプレックス」さん。略して「Y2C」です。日野良一君とデュオの「サマパロワナ」でも何度かクラスタに出演されている宮崎幸子さん(「ゆき」が正式芸名?)がボーカルを務めるジャズユニットです。普段は打ち込みやエレキバリバリのバンドだそうですが、今回はクラスタ用にピアノ&鍵盤ハーモニカというアコースティック編成でのご登場となりました。3人は学生時代から一緒に活動していた音楽仲間だそうで、チームワークの良さが光る演奏でした。ジャズ、ボサノバ、ポップス、オリジナルと幅広いジャンルで、とにかく宮崎さんの歌唱力は相変わらず素晴らしい。突き抜けるような澄んだ歌声で、後半ステージはますます声量が増していたような気がします。ゲストにバイオリンの林さんも数曲演奏に加わり、大勢のお友達が集まってくれてライブ後も遅くまで楽しい雰囲気でした。ありがとうございました。

初出演の鈴木俊夫さんです。本当に素晴らしいクラシックギターの演奏でした。超正統派という言葉がぴったりです。20代の頃には数々のコンクールで入賞された人です。ソロライブはなんと20年ぶりだそうです。テクニックも素晴らしくダイナミックレンジも広く、ややもするとどちらか片方だけになりがちな「繊細さ」と「力強さ」がここまで高いレベルで両立しているクラシックギタリストはなかなかいません!私の考えうる全ての理想的要素を満たした演奏です。しかも楽器の音がまた素晴らしく良い。曲目は私が30年前にギターを始めたときによくレコードで聴いていたビラロボスを中心としたの古典シリーズや「バーデンジャズ組曲」のような現代曲までいい曲ばかり。私は鈴木さんのような演奏が出来るようになりたいです。もし時間が許せば習いに行きたい先生です。いやもう今回は絶賛しますよ!もしまたご出演の機会がありましたら、その時はクラスタのクラシックギターのお客様をもうムリヤリにでも引っ張って来て聴いてもらいたいと思います。鈴木先生近いうちまたぜひお願いします。

年が明けて2007年。本年もよろしくお願いいたします。クラスタも数えで6歳になりました。(数え年の意味なし) 2007年最初のクラスタライブは、ベテランジャズギタリストの須古さんと小泉さんによるおなじみ「スコイズミ魅惑のジャズギターデュオライブ」。お互いにベテランジャズメンなので、信頼しあっての毎回ほぼぶっつけ本番。鉄弦の須古さんとナイロン弦の小泉さん。ギターでの会話といった感じで、お互いの持ち味を尊重しながら楽しみながら演奏されているのがよく分かります。本当に相性がいいんですね。時折狙ったかのように笑いを取るプレイもあったりして余裕すら感じさせられます。この美しい演奏はアコースティックジャズギターデュオとしては日本最高峰だと思います。小泉さんは昨年秋に待望のソロギターCDアルバム「ダブルレインボー」をリリース。全編に渡る癒しのソロギターでクラスタでも好評発売中です。そんな小泉さんですが、なんと松浦亜弥を知らないそうです。写真もお見せしたのですがそれでも知らないとおっしゃる。エーン世間ではそんなもんなんでしょうか??

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