ライブ写真館 2006年10月

大人気超実力派ショーロユニット「コーコーヤ」さん、クラスタ初出演!ショーロクラブのメンバーとしても有名な笹子さんはなんと3年4ヶ月ぶりのご出演。江藤さんはレンブランサさん、エルフエジェさんのユニットでよくお世話になっております。黒川さんは初出演!平日でライブチャージ2500円だというのに立ち見の出る超満員。ありがとうございます!いやー演奏を聴いたらその人気の理由も分かります。笹子さんのギターはまさにブラジリアンギターといった感じでキレとノリが凄まじく凄い!江藤さんのばバイオリンは明るく力強く、黒川さんのクラリネットはすがすがしい感じです。江藤さんと黒川さんの、音符の長さもピッチも完璧に一致した神業高速ユニゾンは二つの音が完全にとけあってまるで一つの楽器のごとく聴こえます。オリジナルのオンパレードでしたが、初めて聞くインストものでここまで観客を引き付ける実力はすごいです。1曲終わるごとに大きな拍手。アンコールにはバンドリンの中沼さんが飛び入り。さらにアンコールの拍手が鳴りやまず2回目のアンコールへ。興奮さめらやぬライブ終了後もホーダヂショーロが延々と続き、ショーロスタンダードからチンドン屋メロディ、懐かしの歌謡曲と超面白セッションで楽しませてもらいました。いやーいい音楽を聴かせて頂きました!!みなさんありがとうございました。

このところクラスタ・フリーコンサートの紅一点として連続参加してくださっている藤澤みずきさんの初ソロライブです。高校卒業後音楽専門学校を経てライブハウスやレストランなどで活躍されています。ギターを始めたのは中学生の時からだそうですが、まだ10年経っていません。超若いです。しかしとても落ちつた雰囲気の人で、非常にしっかりとした確実な演奏をされます。クラシックもしっかりやった上で現在はジャズやオリジナル作品を中心に演奏されています。オリジナル作品を集めたCD「MoMo」を先日リリースしたばかり。モリダイラ・フィンガーピッキングコンテストにもぜひ応募してもらいたいです。こんなかわいい女の子が出てくれたらフィンガーピッキング界は盛り上がります!普段はフルアコを弾くことが多いそうで、この日はクラシックギターとフルアコ2本担いで来てくれました。でもクラスタルールによりフルアコはラインを通さずマイクどりでやってもらいました。ゲストボーカルとして超難読苗字のケッケさんがジャズやボサノバを歌ってくれました。普段からよく一緒に活動されているそうです。この日はみずきさんのご家族や、フリーコンサートの常連さんたちも大勢応援に来て下さいました。ありがとうございます。おじさまファンの心をがっちりつかんだようです!

日本を代表するサンバミュージシャン加々美淳さんが本物と認めるサンバシンガー石川かなえさん、日本一のパンデリスタ三井カピバラ啓輔さん、そして始めて2年余とはとても思えないバンドリンプレイヤーの(元)ギタリスト寺前浩之さんの超豪華メンバーによる純度100%サンバライブです。かなえちゃんは本当に堂々とした歌いっぷりになりました。カバキーニョも上手いです。かなえちゃんは1曲1曲丁寧な解説をしてくれてそのためにブラジルに関する勉強をすごくしているのが分かります。でもやっぱり時々出てしまう天然ぶりがみんなを和ませてくれます。しかしカピさんのパンデイロはさすがの迫力。あの微妙ななまりは真似できません。カピさんならではのオンリーワンです。たっぷりと長く充実したライブだったのに、アンコールが2回もありました。ライブ後は楽器を持ってこられたお客様との夢のホーダヂショーロ&ためになるサンバ講座。私もサンバのリズムのヒントが得られたような気がします。いやーサンバ最高!次回が楽しみです。

地元国立が誇る超絶ジャズギタリスト関口祐二さんです。モリダイラ・フィンガーピッキングコンテストでも優勝した実績がある飛び抜けた実力の持ち主です。ギターをはじめウクレレやブルースハープの教則本なども数多く書かれ、キングレコード系列からCDも出されています。この日は関口さん応援団長のオリオン星人さんも久々に来て下さいました。オリオンさんは日本を代表する絶妙な「イェーイ」の合いの手奥義を極めている人で、演奏者の実力を120%発揮させてくれる日本ライブ界でも重要な人物です。関口さんのノリも最高でいつもの超絶技巧がますますパワフルになって、このところあまり出なかったうなり声も出まくりました。目にも止まらぬ指の動きで、聞くだけでなく視覚でもものすごさが分かります。「ジャイアントステップス」や「キャラバン」など関口さん曰く「こんなの普通一人でやる人はいませんよね」という演奏を連発。かなりマニアックな世界ではありますが、ジャズギターファンの人は多くのことを学べるライブだと思います。次回のライブもよろしくお願いします。

森淳一さん、松元祥久さんに今回はいしかわかつのりさんが加わり充実のクラシックギタージョイントライブとなりました。しかもソロ・ソロ・ソロ・デュオ・デュオ・デュオ・トリオの全ての組み合わせでの演奏!曲目は「大序曲」(M.ジュリアーニ)、「三つの小品」(E.プジョール)、「ベネズエラ組曲」(A.ラウロ)、 「幻想曲Op54bis」(F.ソル)、「二つの小品」(I.アルベニス)、「組曲肖像」(R.ジナタリ)、「自動オルガンの為のアンダンテK.616」(W.A.モーツアルト)、「協奏風ポロネーズ」(Z.フェランティー)、「ロンド」(P.ヒンデミット)。おお!私の知ってる曲がほとんどない!ギターにはまだまだいい曲がたくさんあるのですね。特に私はクラシックギターの重奏・合奏に関する知識がほとんどありません。今回のライブはとても勉強になりました。

新潟を中心に活動されているデュオ「ボサコルデオン」さんです。「ボサノバ」と「アコルデオン」(ポルトガル語?)を合体させて名前だそうです。なんとこのユニットでは東京初ライブ!さとうさんのボーカルは声量があり力強い低い声が特長。山本のりこさんや犬塚彩子さんが自作して使われているマイクスタンドに取り付けるギター用マイクホルダーをさとうさんも使われていました。聞けば秋葉原で1000円ちょっとで売ってたとか。以前三鷹まご工房さんに製作を頼んだら1万円はかかると言われてあきらめていたのですがやっぱり需要があるんでしょうねー。今度買って来よう。田中さんは日本トップクラスのボタン式アコーディオン奏者で、この難解な楽器を自由自在に弾きこなしています。強弱はもちろん微妙なビブラートなど細かいテクニックやものすごい早弾きなどもあり聞き応え十分の演奏でした。ボーカルとアコーディオンのどちらも力強くて、その絶妙なバランスが本当に素晴らしかったです。ライブ後に田中さんに楽器のことをお聞きしたところ、ボタン式アコーディオンと鍵盤式アコーディオンの一番の違いは音域の広さなんだそうです。同じ面積に鍵盤を置くよりボタンにした方がたくさん数が置けるという理屈ですが、確かに。なるほどー。

あらゆる題材を即興で見事な演奏に仕上げる、一期一会の魅惑のジャズギターデュオ「スコイズミ」ライブです。鉄弦フラットピックの須古さんとナイロン弦フィンガーピックの小泉さん。お2人とも百戦錬磨のジャズギタリストです。ジャズを中心に、ボサノバや日本の曲など暖急自在の見事なアレンジ。途中でさりげなく遊びを入れたりして余裕の小技でニヤリとさせてくれます。まるでエレキギターのような伸びるサスティーンの音色や、まるでピアノのような切れの良いアタックの強い音色など(私は厨房で聴いていててっきりピアノの音と勘違いしたくらい)さまざまな音色でギターの潜在能力を再認識させてくれます。お2人とも本当に楽しそうに弾いています。(写真はあんまり楽しそうに写ってなくてすみません) ライブ終了後もウエスモンゴメリーセッションが贅沢に続きました。余裕の大人のジャズギターデュオ「スコイズミ」は特にジャズギタリスト必見ですよー!

プロの編曲家としても活躍中の倉田典明さんです。今回のテーマは「1stステージ:秋の夜長のクラシック〜モーツァルト、弾かんワケにもいかんだろう〜」「2ndステージ:さわやかな季節になりました。」。いつものライブでもドビュッシーやショパンを数曲弾いてくださるのですが、今回は前半ステージの全曲がクラシック。倉田さんがこれだけまとめてクラシックを演奏するのはとても珍しいです。モーツアルトの他、バッハ、ベートーベン、ブラームスなどの超名曲をたっぷりと、しかも全部暗譜。以前クラシックは苦手とおっしゃっていましたが全然そんなことはありません。見事な演奏です。モーツアルトのピアノ曲は音数が少ないのがかえって難しいそうです。「この曲は眠くなる曲です」という曲では本当に寝ちゃう人もいました。音楽の力ってすごい!(?) 後半は得意のポピュラー系のオリジナルアレンジと最近充実してきたオリジナル作品。オリジナル作品を集めてCDを作るという構想もあるようです。倉田さんのライブは毎回テーマを決めて練習十分、充実のライブがいつも好評です。

クラシックギターの若き伝道師、富川勝智さんです。クラスタで定期的にライブをしてくださっている貴重なクラシックギタリストです。いつもクラシックのライブらしからぬ和気あいあいとした楽しい雰囲気の中で行なわれています。富川さんはいつも演奏曲目をあらかじめ決めずに手持ちのレパートリーの中からその場の雰囲気に合わせて演奏される人です。得意分野はセゴビアのレコードに入っているような30年位前にみんな弾いていたような古典中の古典ですが、今回は「11月のある日」「そのあくる日」「カヴァティーナ」などの比較的新しい作品も多く弾かれていました。富川さんといえば超名器アルカンヘル(高級車1台分の値段)ですが、ライブ終了後にはなんとこれをお客様に自由に弾かせてくれるのです。「若い人に良い楽器を弾いてもらいたい」とのお考えからだそうですが、なかなか出来ることではありません。またこれを弾いてくれるお弟子さんが優秀な人ばかりで演奏者としてだけではなく指導者としても優れた人だということがよく分かります。もちろんこの日も本番30分前に「富川流奥義演奏直前弦全交換」の技を大披露。よいこはぜったいまねしないようにね。

長年に渡りメジャーの第一線で活躍されているギタリスト、佐藤正美さん。今年2月以来久々のご出演です。TV−CM、TVドラマなどの音楽も数多く担当されていて、日本人なら知らない間に必ず佐藤さんの演奏を耳にしているはず!ブラジル音楽を基礎に置き、オリジナル作品のギターの名曲をたくさん発表されています。またバーデンパウエル研究に関しては世界的権威で、今バーデンパウエルの曲を演奏している人のほとんどが佐藤先生の楽譜によるものだと言っても過言ではありません。今回は佐藤さんのオリジナル楽譜集「マザートゥリー」特集。10,11,12月と3ヶ月に渡るオリジナル特集の第一弾。佐藤さん曰く「普段弾いてないからこのあたりでさらっとかないと」だそうです。自然をテーマにした美しい曲のオンパレード。その他にもカーペンターズやビートルズ、もちろんバーデンパウエルコーナーでもバリバリとスーパーテクニックを見せていただきました。ライブ後は「通常5万円」のワンポイントレッスンも無料で受けられましたワーイ。ブラックジョーク連発の楽しいライブでした。11月12月もありますのでみなさんぜひぜひお越し下さい。

日本を代表するボサノバシンガー、山本のりこさんです。ほぼ偶数月に1回の間隔でご出演いただいております。先月はショーロユニット「ホーザホーシャ」さんでも出演していただきましたので3ヶ月連続です。歌もギターも派手なことは全然していないんですが、ふわっとした感じに両者がとけ合って店内が幸せな空気に包まれます。「ボサノバはあまりもりあがって歌ったらいけないんです」と以前のりこさんがおっしゃっていましたが本当にその通りにたんたんと歌います。CDと同じクオリティなのに毎回感心しちゃいます。この日は出だしにジョアンジルベルトの作った曲特集から始まり、いわゆる有名どころからちょっとはずれた曲を中心に歌ってくださって、のりこさんのオリジナル曲は少なめでした。いつもにもましてゆるゆる感のあるステージでそれもまた良かったかも。次回のライブはクラスタ5年連続となるクリスマスイブライブ!来るときっといいことがある幸せジンクスライブですよー。

うわ〜びっくり!の30人を超えるお客様で立ち見超満員でした。ありがとうございます。狭い店ですみません。初出演のスリーパーさんは、クラスタの近所にある東京学芸大学作曲家を卒業されて現在は札幌在住のピアニスト河谷さんを中心とするフレキシブルな構成のユニットです。クラシックとポップスの融合をテーマにオリジナル曲やバッハやベートーベンの名曲をジャズ風にアレンジしたりしています。といっても完全なジャズではなくきっちり編曲されたものをクラシックのきっちりした技法で演奏されているのでスリリングさはあまりなくどれも安心して聴けるものばかり。私にとってはかなり新鮮でした。この日のライブは当日まで店への直接のご予約はゼロでしたのでお客様数は全く検討がつかなかったのですが、始まってみると記録的な超満員。そのためドリンクの在庫が途中で切れてしまい、唯一来てくださった常連さんに2回も買い物に走ってもらっちゃいました。Mさん本当に助かりました。ありがとうございます。

ウクレレでボサノバ・ジャズを演奏する「レレデボッサ」さんです。もともとはめぐみさんと帰山さんの2人で2本のウクレレでの演奏でしたが、去年からギターの由美子さんがほぼ固定メンバーに加わりました。そして今回はウッドベースの折原さんとフルートの井上さんが加わり5人編成の本格バンドに進化!折原さんはクラスタ初の女性ベーシストです。井上さんは今回数曲だけのゲスト参加の予定だったのですがさすがジャズマン、結局全ての曲にぶっつけ本番参加。厚みを増した素晴らしい演奏となりました。男は帰山さんだけのハーレムバンド。めぐみさんによれば帰山さんは女性ミュージシャンのスカウト名人だそうです。めぐみさんの声はパワフルでビブラートが絶妙にかかってほんとうに上手いですねー。今回はついにウクレレを持たずに立ち歌専門になりました。(1曲のみまごさんがマイクを持ってウクレレ演奏) インスト隊が4人なのでアドリブ回しも楽しめました。また今日はお客様で来てくださったちっくさんこと大渕さんが1曲「印旛沼の娘」(別名イパネマの娘)でピアノで参加してくださいました。いつも注目&期待のめぐみさんの衣装ですが、このところメイド服が続いていましたがこの日は「20年前のアイドル歌手時代の営業回りの時に着ていたステージ衣装」で登場!20年前って小学生ですよね・・・?

癒し系スーパーかわいいピアニスト、パトリシア津田さんと、若手スーパー実力派ギタリスト、湯浅佑一君の対バン&ジョイントライブです。パトさんは毎回手作りのライブのパンフレットを作って来られるのでいつも楽しみです。今回は上質紙の8ページカラー印刷シール付き!湯浅君は定評のあるオリジナル曲を中心に演奏してくれましたが、1曲目にクラシックの定番ペルナンブーコの「鐘の響き」をなんとDADGADに編曲しての演奏。アレンジ力も抜群ですねー。パトさんはクラシック、ジャズ、映画音楽、オリジナルなど幅広いレパートリー。最近は寺山修二、金子みすゞ、中原中也などの詩に曲をつけての弾き語りシリーズにも挑戦されています。この2人の対バンは2回目。2部制でソロ・ソロ・デュオの構成。途中からライブを見に来ても必ず2人の演奏が聴けるように組まれています。細かい心遣いですね。この日は台風直撃の暴風雨だったにもかかわらず熱烈なファンの皆様が足を運んでくださいました。ありがとうございます!

日本語のしっとり系オリジナルソングとサンバを歌う歌姫山本真莉さんとサンバの王様加々美淳さん、そしてかわいい見た目に反して超酒豪のバイオリニスト佐藤桃子さんの3人によるおなじみ「サンバ&オリジナルライブ」です。真莉さんの「しっとり←→パワフル」の両極に振れるボーカル、本物のブラジル人(実は日本人)加々美さんの超絶グルーヴ、桃子さんの軽やかに図太く鳴らし切るバイオリン。今回はいつものらいぶよりもポルトガル語の歌詞の説明や、ブラジルの社会情勢などのためになるお話が多かったです。加々美さんがいつも歌ってくれている加々美さんのオリジナルソングの解説もあり、実は大企業のCMソングのために作った曲だとか、大きなイベントのテーマソングとして作った曲だとか、新たな情報満載でした。また加々美さんはフジテレビのトレンディドラマのほとんどの音楽にかかわっていらっしゃるそうです。うーむ知らなかった。すごいぞ。

やっぱりこの2人は上手いですねー。 宮崎さんの、裏声まで効果的に活用してよく通りよく伸びる歌声。日野君の切れのいいギターと時折ボイスパーカッションやスキャットも効果的に入れながらのしっかりとした歌声。そしてサマパロワナ最大の魅力は美しいコーラス。これほど見事なハーモニーの男女デュオは私は他に知りません。本当に見事なものなのでまだ未体験の人はぜひ一度見にいらしてください。絶対ファンになりますよ。今まで「ボサノバライブ」としていましたが、実際ボサノバスタンダードはほとんど歌ってなくてサンバやポップス、そしてオリジナルが多いので今回からタイトルを変えました。個人的には今回2人とも帽子は取った方がいいと思いましたよ。それからこの日はクラスタのホームページのライブレポートを見て、2店舗から偵察兼スカウトの人がいらっしゃいました。 私に直接の利益にならないことでも、どんどんクラスタ出演者を宣伝して、それを見てくれた人がクラスタに限らず他店でもいいからライブに足を運んでくれて、パイ全体を増やしていこうというのが私の理想主義的考え方です(経営者としては大甘と言われるヒー)。 有名になっても必ずクラスタに戻って来てくれると、出演者を信用しているからこそやっていることです。(でも時々戻ってきてくれない人たちもいますが・・・エーン)

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