ライブ写真館 2006年9月

小樽在住の日本を代表するラグタイムギタリスト浜田隆史さんと、生音を大切にする超技巧派デュアルプレイヤー伊藤賢一さんの対バンライブです。浜田さんの本業は小樽運河での演奏。今年で10年になるそうです。投げ銭収入を毎年確定申告し年金も保険もきっちり納めているという日本を代表するストリートミュージシャン。年に2、3回本州ツアーを行なっています。独自の「オタルナイチューニング」を駆使しクラシックラグタイムから多彩なオリジナルまで超パワー奏法でガシガシ演奏します。もうプロ中のプロです。今回のツアー名は来月浜田さんが主催する「デビッドトーマスロバーツ会場下見ツアー」だそうです。今回も覆面シンガー君が友情出演。「デオデオケータイ許さない」などの問題作を初披露してくれました。伊藤さんはクラスタ久々です。生音を鳴らし切る演奏を常に心がけ、鳴るギターを探し当てる力も抜群。今回は今までのカオルギターに代わり大屋ギターでの演奏。これも鳴ります!ナイロン弦はアントニオマリン。鳴るギターをしっかり鳴らし切るための練習量もすごい人です。美しいオリジナルとクラシックを演奏してくれました。浜田さんとは違いスタンダードチューニングにこだわるギタリストです。しかしお2人とも音量がすごい。クラスタの広さだったら生音で十分いけますよ〜。皆さん静かに聴いてくだいますし。この日はお客様もすごかった!関口祐二さん、湯浅佑一さん、田辺博信さん、北村昌陽さん・・・すごい人脈だー!

実力派ウクレレアンサンブルユニット「ノミの心ぞう」さんです。本当はウクレレ×2+ベースのトリオだったのですが、セカンドウクレレの成田さんが体調を崩し今回は飯塚兄弟お2人での登場となりました。しかしいつもながら完成度が高い!ジャズ、映画音楽、武満徹など有名な曲を中心に見事な演奏です。高音楽器のウクレレと低音楽器のベースの組み合わせは、ギターデュオとはまた違った音の広がりが感じられます。ノミの心ぞうさんのライブは毎回豪華実力派ゲストが参加してくれます。今回は大小各種のリコーダーの佐々木さんと、ジャズボーカルの吉田祥子さん。ノミの心ぞう専属PAの三鷹まご工房さんのミキシング技術が光ります。そしてこの日は7月からクラスタのメイドさんとして時々お手伝いに来ていただいていた、だんさんの最終出勤日でした。実はだんさんを紹介してくださったのは飯塚真司さん。だんさんは7月で会社勤めをやめ、来月10月から荻窪南口で「アルカフェ」というライブハウスを開業されます。その間のライブハウス実地研修としてクラスタに来ていただいていたのです。(何でメイド服なのかは聞かないで下さい) だんさん、短い間でしたがありがとうございました。ご自分のお店がんばってくださいね。

日本を代表するウクレレのトッププレイヤーが大集合!1年半ぶりの「ウクレレスーパーライブ(ファイナル)」です。なぜ「ファイナル」かというと、それぞれソロ活動を行なうようになり今後これだけのメンバーが一度に集まることはまずないだろうという理由だそうです。それだけすごいメンバーということです。8回連続満員御礼の記録は今後も破られることはないでしょう。日本一右手が早く動くカマテツさんのジャカソロ。世界の名曲を美しくアレンジするshu−san。久々にコアのデュオメンバー帰山正雄さんとMegさんで登場のジャズ・ボサノバユニットのレレデボッサさん。Megさんメイド服かわいいです。ウクレレとアコースティックベースギターデュオでジャズ・ポップスを演奏する飯塚兄弟のノミの心ぞうさん。彦根在住の関西ウクレレ指導者の白鳥さん。大阪を中心に活動している夫婦漫才&ウクレレデュオのTTcafeさん。そしてウクレレスーパーライブのきっかけを作っていただいた酔弦一門頭領の堀尾さん。全てを仕切ってくださった小林先生。みなさんありがとうございました。今後もソロライブなどでぜひご出演お待ちしております。いてこさんが女子高生コスプレで初アルバイトでがんばってくれました!誰が見ても本物ですね。29歳には見えないでしょ(!)

大人のジャズを聴かせてくれる、濱のぞみさんと久保島直樹さんです。濱さんは自称体育会系ジャズシンガー。ビッグバンドの専属ボーカリストとしても活躍しています。曲の解説と楽しいトークを交えながら味わい深いボーカルを聴かせてくれる人です。久保島さんは普段は主にインスト中心に活躍されているジャズピアニストで歌の伴奏はめったにされないそうですが、濱さんとは回数を重ね息の合ったところを聞かせてくれます。ピアノソロコーナーでの演奏はさすがの完成度です。今回のお2人のライブははスタンダードジャズ中心でしたが、次回は日本の歌も歌ってくれるそうですよ。

大野めぐみさんは本当に上手いジャズボーカリストです。いやー本当に上手いなあ。あまりにも上手いのでライブの日は私もお客になってじっくりと聴き入ってしまいます。目をつぶって演奏に酔いしれてお客様からの注文への対応が遅れてしまうこともあります。スミマセン。藤澤さんのピアノは堅実にきっちり弾くタイプで安定感があります。お2人でのデュオはクラスタでは初めてでしたが、ボーカルとピアノのバランスがとても良かったです。いろいろなお店でライブをされている大野さんですが、クラスタの音響を「自分の声が一番ナチュラルに聴こえる」といつもほめて下さるので嬉しいです。この日は秋にちなんだ曲特集ということで、自然とバラード系が多かったです。大野さんはビバップやアップテンポのスキャットも絶品なのですが、この日はしっとりとした感じで、いや何を歌っても上手い人です。

ふりがながないと絶対読めない「ホーザホーシャ」さん、1年ぶりのクラスタ登場です!サンバ・ボサノバの源流ショーロは、心地よいリズムとサクサク感で今静かなブームになっています。5人編成ともなると普通でしたらミキシングの調整にむちゃくちゃ苦労するんですが、今回弦楽器4本とパーカッションの楽器は全て生音なので私はとっても楽ちんです。PAはのりこさんのボーカルのみ。スピーカーから楽器の音が出てこないので、横に広がった演奏位置からは自然なステレオ効果が生まれ、ショーロの特長であるサクサク感がいっそう気持ち良く聴こえます。メンバー一人一人がすごいテクニックの演奏家で、出るところは出て押さえるところは押さえる、ピタリと止めるところは止める、まさにプロフェッショナルです。特にバンマスの中沼さんは常にクールなポーカーフェイスで大げさにもみえるダイナミックレンジ奏法が楽しすぎです。聴いていて自然に体が揺れてしまいます。総合司会ののりこさんのトークもソロのときとは違ってメンバーからの突っ込みが入ってますます楽しかったです。ライブ終了後もお客様とのセッションタイムが続きました。いやーみんなで楽しめるショーロっていいなあ。

パリ・コンセルバトワール・フレデリック・ショパン音楽院で本格的にギターを学ばれた森さんと、お弟子さんの重村さんによるクラシックギターライブです。森さんのお話によれば「今日の主役は重村さん」とのことです。二重奏中心にそれぞれのソロ演奏もありました。ほぼ全曲私が知らない曲ばかりというかなりマニアックな選曲でした。(F.カルリ セレナーデOp.96-1、R.ジナタリ 肖像より、A.ディアベリ セレナーデOp96、F.ソル 二人の友Op.41、J.デュアート イギリス組曲、F.モリーノ  オペラコミック白衣の夫人のエコセーズによる変奏曲) あまり知られていない曲を聴かせるのは労力の割に難しいことですが、よく練習されて来ていると思いました。重村さんは来月行なわれるクロサワ楽器主催のコンクール本選出場が決定しています。優勝賞金100万円だそうです。私もエントリーすればよかった・・・(<絶対無理) シンゴデーのShingo君も出るって行ってたけど、みなさんがんばってください。この日はライブ終了後は楽しい飲み会になりました。森さんはギャラ以上に飲み食いしてくれました。なんていい人でしょう! 

初出演のピアノ&ボーカル撫(なで)くみさんです。珍しい苗字ですが本名だそうです。写真の通りかわいくてスタイル抜群の女性です。(最近は各方面からのバッシングで「美少女」の使用は自粛しております。)日本語オリジナルソングを中心に、クラシックやポピュラーのソロピアノも演奏してくれました。かなり高い声で、時々裏声使ったりして歌うのが特長です。ピアノソロでは「アストリアス」も演奏されました。この曲はクラシックギターでは超定番で、原曲はピアノだという話は聞いてましたが実際にピアノ演奏で聴くのは初めて。親しいお客様が多く、リクエストでスピッツを伴奏と一緒に歌ってくれたり和気あいあいとした楽しいライブでになりました。

満員御礼!全員初出演のジャズトリオ、ひろみさんと宗さんと柳原さん。ひろみさんは元国際線の乗務員(ってスチュワーデスさんのこと?)で世界中の音楽に現地で触れ来られた人です。落ち着いた大人の歌い方で、つやのある声で特にバラードが実に味があって良かったです。ジャンル区分では「ジャズライブ」としていますがジャズにこだわらず、ペドロ&カプリシャスやサザンオールスターズの日本語ポップスやビリージョエルなどのこれもやはりバラード系の歌をしっとりと歌い上げてくれました。ピアノの宗さんとベースの柳原さんは実は何とこの日が初対面だったそうです。和音を多用した軽快なピアノと流れるようなベースライン。1時間ほどリハをされたとはいえそれであれだけ息ピッタリの見事な演奏が出来ちゃうというのはさすがジャズの人たちです。途中、ひろみさんのお友だちでクラスタでも一度出演していただいた川上静恵さんがゲストで歌ってくれました。彼女の超個性的なかわいい歌い方に宗さんも「かわいい」の連発でした。ひろみさんのMCは決めてきた台本から外れるといきなり素が出て会場をなごませてくれます。いや、これも計算の上に違いない!

テーマを決めて4回シリーズでお届けするギター&フルート。年間計画で3の倍数月にそれぞれテーマを決めてのライブ。第3回はロマン派音楽特集です。題して「秋の夜長をロマンティックに」。シューベルト、デラマーサ、メルツ、メンデルスゾーン、タレガ、アルベニス、その他。今回もたっぷり14曲。いつも聞き応え十分のライブです。齋藤さん(書くのが大変!)のフルートがいつにも増していい感じだったと思います。お2人の演奏された曲はこのシリーズだけで60曲近くにもなります。しっかりとした計画を立てた上でものすごく練習しないと出来ないことです。お二人のその情熱には大いに敬意を表します。最終回となる次回は12/22(金)「一年の総決算、きっちり古典」をテーマにお届けします。

日本でも数少ない、鉄弦アコースティックギターでフラットピックを使ってジャズのソロを演奏する須古典明さんです。卓越したリズム感で聞いていて本当に心地いいです。優しい音からガシガシでアグレッシブな音まで変幻自在です。須古さんの日限定の「須古照明」で渋さ倍増。ある意味マニアックな世界ですがこういうギターの世界にも一度ふれてみてはいかがでしょう。

ついに実現しました!堀尾和孝酔弦高弟ハイウエイスター対決ライブ。この日のライブのためにフライヤーを1000枚も印刷して配りまくってくれたというすごい気合のおかげで狭い店内は超絶立ち見続出ウルトラ超満員。事前予約は前日までゼロだったので正直びっくりしました。ありがとうございます。このライブは、全国に支部を持つ酔弦一門の堀尾師匠の十八番の「ハイウエイスター」を弟子の誰が一番最初にコピーできるか??という話に高弟の西村さんと岡部さんが乗って下さり持ち上がった企画でした。まずはそれぞれのソロギター。両者ともハイテンショントークで店内爆笑の嵐。演奏も堀尾師匠レパートリーを中心に気合入りまくりのバリバリノリノリで大歓声と拍手の嵐。そしてゲストには宝塚歌劇団出身のMATOOさん。おお!なぜか店のメイド服です。もともと男役ですが美人は何を着ても似合いますね。大勢の人の前で堂々とした魅せるステージはさすがです。そして最後に「ハイウエイスター対決!」。前半は2人で交互にリードを取ったりハモらせたりと見事な共演でしたが、後半はトークバトル&早弾きバトルとなり大盛り上がり。最後にはMATOOさんのボーカルで最高潮。いやー面白かった!こうなったら次回は「チャールダッシュ対決」しかありませんね!お2人ともまたまたよろしくお願いいたします!

トリオと言いながらいきなり4人!ちっくさんこと大渕さんが自称保護者で渡辺さんと小野さんの3人がオリジナルメンバー。奇麗に洗練された演奏の中で吉岡さんのアコベースのビビリ音がいい味出してます。便宜上「ボサノバライブ」としていますが、曲目はカーペンターズ、サザンオールスターズ、武満徹、井上陽水などレパートリーの豊かさが魅力です。私にとっては、あの曲も武満作品だったのか!と武満徹再発見のライブでした。渡辺さんのオリジナル曲も数多く「あなたが私に恋してた時」ってフレーズ良かったですよー。渡辺さんは大人ぽさとかわいらしさが混じった感じの歌声がとても魅力的でした。小野さんはちっくさんによれば14歳とのこと。ストレートで力強いリードが印象的でした。またお客様として来て下さった長谷川久さんも数曲パンデイロとギターで参加してくれました。「渡辺薫トリオ」は絶妙にバランスが取れているユニットです。一過性のユニットではなくメンバーが4人、5人になっても「トリオ」としてこれから積極的に活動してCDも出す予定らしいので楽しみです。

レレデボッサの一員として何度も出演していただいているギターの志賀由美子さんと、クラスタ初出演のピアノの潮光さんのお2人によるジャズデュオです。女性でジャズギターを演奏する人はあまり多くありませんが、その中でも志賀さんは1998年のギブソンジャズギターコンテストで最優秀ギタリスト賞を受賞された超実力派です。この日のライブではよく知られたスタンダードジャズを中心に演奏してくださいました。お2人とも単音ソロをとても強いタッチで迷いなくしっかり弾くタイプで、一般的にほめ言葉なのかどうか分かりませんが私はほめて言うんですが、定規できちっと線を引いたようなリズム感のしっかりしたキレのよい心地よい演奏でした。お2人とも相性がよさそうなデュオだと思いましたよ。レレデボッサのライブではほとんどしゃべらない志賀さんのMCも大変貴重でした!

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