ライブ写真館 2006年5月

若手ギタリスト対バンです。田辺君は先月のokayanさんとの対バンに続きクラスタ2回目の出演。今年のモリダイラ・フィンガーピッキングコンテストで3つの賞を獲得した恐るべき二十歳!高校卒業後広島から上京し、丸山ももたろう氏に師事。現在すでにプロとして活躍しています。アコギソロだけでなく「風絃流し」というバンドでも活躍中です。クラシックギターもしっかり学んでおられ、しっかりした土台の上にオリジナリティを出されている。この若さでたいしたものです。対するシンゴ君はクラスタ隔週月曜日の「シンゴデー」でおなじみ。堀尾和孝酔弦一門の若手実力派です。スペインでフラメンコギターの基礎を一から学び日本人的音楽と融合させた「ジャパニッシュギター」を名乗り、しなやかでかつ力強い奏法でオリジナルだけでなく、クラシックの難曲も抜群のリズム感で弾きこなします。来年のモリダイラコンテストにエントリー予定らしいです。がんばって下さい!

いやー上手い。ほんとに毎回上手くなってますねー。個人の技術が相当高いだけでなく、3人のリズムのタイミングがもうばっちり。当たり前と言われるかもしれませんが、各楽器の音程が気持ちいいほど合ってます。ベース、コードバッキング、リードが美しく調和しています。とにかくキレの良さが素晴らしい!どの演奏もスカッとした爽やかさがあります。専属PA担当の三鷹まご工房さんのミキシング技術もバッチリで完成度の非常に高いライブでした。今回のゲストはパイナップルボーイズのお二人と、橋本静子さん。ノミの心ぞうさんのご紹介の人はいつも実力派ばかりですねー。成田さんは「クラスタ・メイドライブハウス計画」第一号メイドさんとして今回もメイド服での登場でした!次回はアンナミラーズです(一部ウソ)。

ジャズボーカル&ピアノでともにクラスタ初出演のお2人。濱さんと久保島さんです。お2人は初共演だそうです。久保島さんは正真正銘初クラスタですが、濱さんは須古さんのライブの時によくお店にいらして、ゲストで何度も歌って下さっているので私もその実力はよく存じております。自称体育会系で学生時代はバレーボールの選手として活躍されていたそうです。また女優の藤原紀香さんとそっくりだと評判です。どの曲も大人の余裕って感じでしたが、私はアップテンポの曲が特に気持ちよく聴けました。大勢のお客様がじっくり演奏に耳を傾けて聴いて下さいました。ありがとうございました。次回は7/6(木)です。おっと須古さんの前日ではないですか。

このところ静かなブームになって来ているブラジルの伝統音楽ショーロ。今日の出演者の阿部さんと高田さんは、そんな日本のショーロブームを築いて来られたお2人です。ショーロと言えば7弦ギター、7弦ギターと言えば阿部さん。ショーロではベースの代わりに低音を出せる楽器として活躍します。高田さんも7弦ギターの他、一見鉄弦ウクレレのようなカヴァキーニョと10弦ヴィオラ・カイピーラという珍しいギターを担当。ナイロン弦の伴奏に高音楽器がからんでサクサク、シャキシャキした軽快な感じが私にとってのショーロのイメージです。これがまた聴いてて気持ちいいんですよ。ブラジルの代表的なショーロ作曲家ピシンギーニャ作品を中心に充実した内容のライブでした。ライブ本番終了後は寺前浩之師匠のバンドリンを交えての3人ホーダヂショーロ(セッション)がスタート。これがまた盛り上がりまして、本番より長い時間延々と24時過ぎまで続きました。みなさん本当に心からショーロがすきなんですねー。

パトリシアさんのライブは本当に素晴らしい。優しさあふれる演奏、ほのぼの天然トーク、毎回手作りの曲目紹介カラーパンフレット(1冊1冊に違うシールが貼ってある!)、そしてこの美しさ!HPの彼女の写真を見て新しいお客様が3人も来てくださいました。あらゆる宣伝をしてみるものです。演奏はジャズ、クラシック、ボサノバ、ポップス、オリジナルなど多様に渡り、彼女自身「家で弾いているときの数倍うまく弾けた」という素晴らしいもの。パトリシアさんからは、常にお客様に楽しんでもらいたいという気持ちが有形無形でいっぱい伝わって来ます。ファンクラブ入会お申し込みは、瑞江HOTコロッケさん付けの大下さんまで!

2年半ぶりの出演の松元さんと初出演の森さんのお2人によるクラシックギター二重奏ライブ。お2人とも海外留学経験があります。この日のプログラムは、古典派とラテンアメリカのギター音楽で、カルリ、ジュリアーニ、ピアソラ、ニャタリなど。今月はまるでピアソラ月間。連日違う楽器で異なったアレンジの演奏をお聞かせいただいて、新米ピアソラファンの私にとっては大変勉強になっております。日本を代表するピアソラコレクターのオリオン星人さんが鹿島に行ってしまった直後にクラスタではピアソラライブラッシュ。なんて惜しいんでしょう。森さんのきっちりした堅実な演奏と、松元さんの若々しく勢いのある演奏のコントラストが印象的なライブでした。

恒例マルチインプロヴァイザーのウォルフィーさんとジャズギタリスト山口さんとの会話式ジャズデュオライブ。2曲目は2拍子、3曲目はワルツ、4曲目は4ビート。5曲目はテイクファイブといった凝った構成。気分によって楽器を着替えるウォルフィーさんですが、今回ついにピアノも演奏しました。

ピアソラファンを震撼させた3月3日のエルフエジェ(別名みゆきタンゴ)・キンテートライブの興奮冷めやらぬ中、バンマス兼ピアニストの佐藤美由紀さんのピアノソロライブが開催されました。美由紀さんといえば、伝説の「ピアノの弦叩き切り事件」。私はこれは、美由紀さんのパワー奏法を大げさに誇張したお話だと今まで思っていました。しかし実は実話だったということが、この日の目撃者のお客様の証言により判明しました。実際ものすごいパワーです。クラスタのピアノはなんとか持ちこたえてくれました。ほっ。ピアソラやタンゴの名曲を、パワー&超絶テクで感情豊かな演奏をたっぷり聴かせてくださいました。また美由紀さんのMCがマイク無しで小さいカワイイ声なので、大音量の演奏とのギャップで、ますます変に静に感じてしまいました。ライブ後の飛び入りコーナーも盛り上がりましたねー。新しいライブも2つ決まりました。ありがとうございました。

ガットギターでのジャズ超絶ソロプレイ第一人者、関口祐二さんです。いやーギターをアントニオマリンに替えてからずっと完全生音ライブなのですが、このギターは本当に音が大きいです。「アコースティック楽器は生の自然の音が一番」という関口さんの信条がギターへのこだわりに表れています。この日のライブはアレンジ作品、オリジナル作品ともに新ネタが多くありました。中でも今回は「イパネマの娘」のアレンジが凄かったです。バーデンパウエルに匹敵する超絶アレンジ・ジャズバージョン。これは次のCDにぜひ入れてほしい曲です。クラスタ・ジャズ部長オリオン星人さんに代わる「イェーイ」合いの手要員超絶募集中!

広島のピアニスト福田千恵さんのご紹介で、同じく広島から徳武さんと高橋さんがクラスタ初出演!いやーこれは素晴らしい。上手すぎ。ピアソラの「ブエノスアイレスの秋・冬」「タンゴの歴史」などがキレのある迫力の演奏でした。高橋さんのバイオリン、迫力ありました。日本有数のピアソラコレクターのオリオン星人さんがいたらきっと「イェーイ」の連続だったことでしょう。早く戻ってきてくださいよー!それぞれの独奏もありとても楽しめました。徳武さんは一昨日クラスタに出演された啼鵬(ていほう)さんとキンテート(五重奏団)も組まれているほどの本格ピアソラ好き。やっぱりピアソラの音源もよく聴いて身に付けている人なのでしょう。あまりの素晴らしい演奏に拍手鳴り止まずアンコールも2回!また聴きたいです。

シャンソンギターと銘打って、日本の歌謡曲からボサノバ、ジャズ、シャンソンと幅広いジャンルからアレンジしたソロギターの演奏でした。カメラを向けると必ず目線をくれるサービス精神満載の人です。だけど土曜の夜にチャージ1000円でお客様4人は痛い・・・次回どうかがんばってください。

トリアングロとはスペイン語で「三角形」という意味で、3つの楽器が三位一体となって演奏することを理想として名付けたそうです。いきなりピアソラの人気曲「リベルタンゴ」でライブスタート。PAを一切使わず完全生音。楽器の生音を最大限に生かし切った上で、お互いの音量をよく聴き生音のバランスをしっかり取ったクラシック演奏家ならではの絶妙な仕上がり。タンゴ独特のザクザク感抜群で、3人それぞれが違う旋律を弾いていながら抑揚をしっかり合わせ盛り上がって来て、ある一点で寸分の狂いもなくピタリと止める。ピアソラの魅力のひとつにはこの静と動のコントラストだと思っているのですが、そこがもう完璧。感動ものです。いやあいい演奏を聴かせていただきました。ありがとうございました!

クラスタ初出演の赤坂まり子さんと、1年半ぶりの出演となる鈴木厚志さんのボサノバデュオライブ。赤坂さんはまるで少女のような、そしてアニメ声っぽいロリータボイスで、しかもたどたどしさをわざと残したようなボーカルはぞくぞくするような魅力を感じました(あくまで賛辞です。念のため)。おなじみのボサノバのスタンダード中心をたっぷり。普通のしゃべり方もとってもかわいい人です。鈴木さんはブラジル音楽系のピアニストでは日本の第一人者。暖急表情豊かなピアノはさすがです。伴奏だけでなくソロコーナーもありました。やっぱり上手いなあー。

いつも元気で楽しい真莉さんと淳さんのライブです。ブラジルでは「カガミ」と言う名前は禁句だそうです。理由はちょっとここでは書けませんヒー。日本語で発音したらとんでもなく違う意味になってしまう言葉がたくさんあるみたいです。真莉さんの日本語オリジナル、淳さんの本場ブラジルのサンバグルーヴのギター、ものすごいスキャットなど毎回楽しみなライブです。ちなみに私は加々美さんの「人生楽ばかり教」の信者で、現在悟りを開くべく修行中です。というか修行中とか言ってる時点で教義に外れてるという説が・・・

毎月おなじみの日本一カワイイジャズシンガー大野めぐみさん&ピアノの藤澤さんとベースの伊藤さんのジャズトリオです。このトリオのライブはまず藤澤さんと伊藤さんのインストから始まります。藤澤さんの繊細で決して暴れることのない丁寧なピアノと、伊藤さんのバチンバチンとはじけてまるでエレキギターの早弾きのようなウッドベースがどういうわけか絶妙に噛み合って本当に素晴らしい演奏なのです。大野さんの歌も本当に素晴らしい。実は私はいまだにジャズに疎いんですが、大野さんがすごく上手いのはよく分かります。世界的ジャズギタリストの宮之上貴昭さんが認めただけのことはあります。歌もスキャットもMCもギャグも一級品です。いつもインストと歌半々くらいなので、藤澤さんと伊藤さんのスーパープレイもじっくり聴くことが出来ます。このトリオはかなりすごいですよ。

ルミご夫妻、半年ぶりの登場!日本を代表するロシア人ラグタイムピアニスト、アレェクスェイ・ルミィヤンツェエフさんです。日本語かなり上手になりました。日本人の奥様の裕美さんとはドイツ留学先で知り合ったそうです。と、かなり国際的なお2人です。裕美さんは10ヶ国語に堪能で、今日久しぶりに日本語をしゃべったそうです。かなり国際派ですが、名古屋や大阪がどこにあるか知らなかったというくらい日本の地理に関しては絶望的に疎いというのが不思議です。ラグタイムは100年前のアメリカで流行った音楽です。映画「スティング」に使われあらためて世に知られるようになりました。アレェクスェイさんのピアノは、パワー&スピート、超絶&軽快。どれをとっても超一流です。裕美さんのボーカルは、昔のキャバレー歌手を意識してマイクの音量をあえて落としてリバーブもかけずに生声に近い歌い方をする人です。扇や箸などの小道具も使って盛り上げてくれます。アレェクスェイさんは一晩300万円を使う客が来るような超エグゼクティブゴージャズ高級クラブでの演奏の他、クラスタのようなライブハウスなども含め年間350本以上演奏している超多忙ピアニストですので、ほぼ毎日どこかに行けば演奏を聴くことが出来ますので、まだ聴いたことのない人はぜひ一度行ってみてください。

日本では珍しい、フラットピックでアコギのジャズソロギターを演奏する須古典明さんです。今日もいつもの須古照明です。須古さんの演奏にはいつも癒されます。フィンガーピックとはまた違った味わい、趣があります。須古さんの3ステージ目は全員参加のセッションタイム。須古マジックで誰でもすごく上手くなった気になっちゃいます。ぜひ楽器を持ってお越しください。

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