ライブ写真館 2006年3月

日本でも数少ない鉄弦フラットピックインストプレイヤー須古典明さん、久々のソロライブです。体を揺らしながら顔を振るわせながら、最高のリズム感と不思議なコードワークで大胆なアレンジの演奏で魅了します。時にトリッキーでスリリングでアクロバチックな技を見せるスコソロワールド!キレとスピード、ダイナミックレンジの広さなど、フィンガーピックとはまた一味違った特長があります。須古さんと言えば「須古照明」。今回はお客様が少なくてオーダーもあまり来ないだろうと読んで、滅多にやらない「真正須古照明」で全編通してみました。「真正須古照明」とはピアノの上のスポットを1つだけつけて他の全ての照明を消しすという須古さん専用の演出です。これにより激渋の雰囲気が増していい感じになります。ただし途中で電話がかかってきた時などはメモも取れない状況なのでかなりヒーになります。演奏内容は、ジャズの他、ビートルズや童謡、文部省唱歌などをうっとりするようなアレンジで聞かせて下さいました。須古さんですら「ソロは失敗しても誰も助けてくれないから緊張する」そうです。ライブ後はいつものセッションタイムで遅くまで盛り上がりました。

世界の名器アルカンヘルを擁し、クラシックギター音楽をもっと身近にと積極的なライブ活動をされている若き伝道師、富川勝智さんです。日本唯一のクラシックギター専門誌「現代ギター」誌でも連載記事を書かれている人なのでご存知の人も多いと思います。富川さんと言えば名物「直前弦交換」。今回も本番30分前に替えてましたヒー。良い子は真似しないようにしましょう。富川さんの研究結果によると、この技が可能なのはオーガスチンの青に限るそうです。しかしカトリーナ台風の影響で現在この弦は入手困難だそうです。毎回弾く曲を決めずにライブに臨まれる富川さんですが、今回はクラスタの本棚に並んでいる楽譜を出して何曲か演奏されました。その他得意の古典から、現代曲までバラエティに富んだ演奏内容でした。お客様で来ていた楠君と初見デュオも見事に弾かれました。富川さんのライブはいつも本番終了後、高級車が買えてしまう超高価なアルカンヘルの試奏大会で盛り上がります。自分では買えない様ないい楽器を弾いてみたい人は富川さんのライブを見に来ていただけると望みがかないますよ!

日本一カワイクてお酒の強いジャズボーカリスト(自称)大野めぐみさんと、ベースの伊藤啓太さん、ピアノの藤澤由二さんの本格凄腕ジャズトリオライブです。1月に続き今回が2回目!このトリオのライブは、伊藤さんと藤澤さんのデュオによるインストが50%、めぐみさんのボーカルが50%といった感じになっています。それにしても伊藤さんのベースの凄いこと。タッピング奏法、スライド奏法、和音奏法などさまざまな奏法を織り交ぜての超絶プレイには目が離せません。3人の上手さが高いレベルでバランスが取れていてプロのジャズメンのすごさを感じさせるライブです。次回は5/6(土)です。ジャズ好きな人はぜひ一度見にいらしてください!

山本真莉さん久しぶりのソロライブ!調べてみたら8ヶ月ぶりのソロでした。いつもご一緒の加々美純師匠は現在1ヶ月に渡り母国ブラジルに里帰り中(実は日本人で本当はレコーディング)なのです。加々美さんとのデュオの時は加々美さんのギターでサンバをバリバリ歌う真莉さんですが、ソロの時は真莉さんオリジナルの日本語のフォークソングが中心で、サンバ、ボサノバ、ジャズ、松田聖子など割としっとり目のライブになりました。オリジナルの歌詞は心に染み入ります。この日はホワイトデーでしたが、なぜか真莉さんがチョコレートを下さりみんなで分けていただきました。ごちそうさまでした。来月4/8(土)は前日に帰国したばかりで真っ黒に日焼けした(?)加々美さんとのデュオライブです!

若手正統派クラシックギタリスト、柳真一郎さんです。いつもは野島さんとのジョイント&デュオのライブで意外にも完全ソロは初。プログラムはバリオス、デラマーサ、グラナドス、ブローウェルなどの有名曲中心で、季節に合わせて「さくら変奏曲」(横尾幸弘)も弾いて下さいました。優れた技術による譜面に忠実な丁寧な演奏で正にクラシックギターの正統派中の正統派。柳さんのような正統派のしっかりした存在があるからこそ、他の人が亜流を名乗ることができるわけで、そういう意味で柳さんのような正統派の演奏家には敬意を表します。柳さんはギター四重奏「エスタシオネスギターカルテット」のリーダーとしても活躍されていて、このライブの翌日は初のレコーディングだそうです。こちらの出来上がりもとても楽しみです。

女性ツインボーカルのボサノバユニット、「ファイブフォーセブン」さんです。クラスタ初ライブから約1年。堂々の実力派に成長しました。今までのライブでは、なりたさんの、ライブ途中に急に目覚めたような覚醒二段ロケットボーカルがいつ出るかというのが楽しみでしたが、もはやすでに最初から覚醒してます。演奏のバランスとともに申し分ないんじゃないでしょうか。曲の終わりと拍手の間に一瞬の沈黙があり、1曲終わっても何か余韻が残るような不思議な感覚がありました。この春にはSATOKOさんは宮古島でCDデビュー、なりたさんはSATOKOさんと大阪デビューが決まり、全国に向けて活動開始です。皆さん応援してあげてください!

19:30の開演時刻10分前にはすでに立ち見超満員!激盛り上がりありがとうございます!桂子ちゃんは同じ熊本出身ということで、なゆたさんはなんとこの日のために熊本から来てくださり今回のスペシャル対バンが実現。なゆたさんは東京に直接の知り合いは少ないというのに、前回に続きネット関係のお友達が本当に大勢集まってくださいました。十八番の「なゆたんの世界旅行」をはじめとするストーリー性のあるステージ運び、チューニングですら笑いを取るエンターテイメント性はさすがです。桂子ちゃん&慶君ダブルK「ボサボサ」は桂子ちゃんの結婚出産を挟んで1年半ぶりの出演。慶君も二十歳になり、桂子ちゃんはお母さんになってお色気も増した感じです。ライブ活動の経験も積んで堂々とした演奏になっています。既に立ち見の状態から後から次々とお客様がいらっしゃり、予備のイスをお客様が出して下さったりと皆様のご協力で無事終了。笑いと癒しの超お得な対バンライブでした。次回もまたよろしくお願いします!

いつもウクレレのライブは大人気満席続き!みなさんありがとうございます。Megさんのアルプスの少女ハイジ風(?)衣装、超激かわいかったです。萌え萌えです。キヤマンさんはアロハ、志賀さんは中華人民風で世界の衣装展。それにしてもMegさんは歌が上手い。よく通るきれいな声の印象が強いのですが、フィナーレのルート66ではジャズのハスキーな歌い方も見せてくれてあらためて歌唱力のすごさを感じました。アメリカ人のお客様からも発音をほめられました!キヤマンさんのウクレレはフルアコの音がします。緩急自由自在といった感じ。志賀さんのギターは渋くてカッコいい!バックに徹してますが凄腕です。この日は三鷹まご工房さんが終始ミキサーを担当してくださったのですが、やっぱりプロはラベルが違うなあと感心しました。ありがとうございます。ウクレレライブの日はいつもゲスト演奏が入るのでそれも楽しみです。個人的には、ポワトリンの花島優子ちゃんの同級生のお姉さんという人にお会いできたのがびっくりでした。お住まいを聞いて彼女の名前を出す私もかなりマニアックだなあ。

最高のライブでした!ピアソラ・キンテート(五重奏団)「エルフエジエ(みゆきタンゴ)」ライブ。この5人編成になってから二回目ですが明らかに前回よりすごい!前回もすごかったけど今回はさらにすごかった!いやーーーーーーーーーーーーー、素晴らしかった!! 感動しました。ドカーンと来て止まるところはピタリと止まってカッコよすぎです。オリジナル曲も挟みピアソラの名曲も満載。1曲終わる毎に歓声と割れんばかりの拍手。最後の曲はピアノイントロから始まるピアソラの代表曲「アディオスノニーノ」、そしてアンコールに「リベルタンゴ」。バッチリ決まりました!あまりの素晴らしさにしばらく余韻が残っていました。この小さな店で奇跡です。メジャーレーベルからいつ声がかかってもおかしくないですよ! 武道館単独ライブも時間の問題かと思いますが(本気で言ってます)、どうか見捨てない下さいね。

宮地楽器の音楽教室の先生同士というギタリストとフルーティストのお2人によるユニット「アルペジオーネ」さんです。現代、ラテン、ロマン、古典、と四回シリーズでフルート&ギターの名曲を演奏して下さる事になり、今回はその第一回「春、さわやかに20世紀の音楽」というテーマで熱演をご披露していただきました。あいにくの雨の中満員のお客様で盛り上がりました。ありがとうございます。バリオス、ポンセ、ブローウェル、トローバ、テデスコなどの組曲を9つ、小曲に分けるとアンコールも含めなんと30曲というかなり充実した内容。それにしても土田さんのギターテクニックはすごい!これほどのメカニカルな上手さを持つクラシックギタリストは私もあまり見たことがありません。次回は6/1(木)は、ピアソラの「タンゴの歴史」を初めとする「ラテン」をテーマにお届けします。お楽しみに!

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